ノーベル賞より大切なこと

また、日本人が、ノーベル賞を受賞した。
喜ばしいことだと思う。
いつも感じる事だが、テレビでのインタビューでの受け答えに、感動する。
すごい発見や発明をされたことは、
とてつもなくすごいことである事は、確かであるが、何より、その人柄や人物が、顕著に表れている。
どの方も、それなりに高齢ではあるが、
淀みのない、表情と発する言葉。
華美でない、日常生活を醸し出す服装。
ただ、ひたすら、日の当たらぬ場所で、粛々と研究を重ねて、この日まで。
さらに、受賞された後も、変わらぬ研究を、し続ける。
研究室におられなければ、とっくの昔に、
国立病院の名誉職には、確実になられていたはず。
何故に、この道を、地道な基礎研究を、選択されたのか?
「みなさんが考えるほど、苦しい道ではありません。」
「何しろ、タイムカードがないので気楽。」
「いつでも休めるんですわ。」
と、意外な答えで、ユーモアを交えて、さらりと答えられていた姿に、優しい人間性をみるのです。
誰も通らなかった茨の道であったと思う。
壮絶な孤独との、闘いであったと思う。
私達と同じように、幾度もの絶望の中で、夜空に輝く美しい月や星に癒され、可憐に咲く小さな花に、励まされたことが、あったと思う。
最後に、受賞された方々が、共通して、
必ず、言われる言葉がある。
「誰かのために、貢献したいと思っていただけです」と。