お金で命は買えない。

ほとんどの人が、自分はまだ死なない、災害には会わない、事故には遭遇しないと思っている、いえ、願っているのかもしれない。
残念ながら、人間は必ず死ぬし、南海トラフ
避けられないし、事故には巻き込まれる可能性は大きい。
「この間、紹介したお友達、急死したんよ!」
「エーッ!どうして?」
「悩みがあってお酒飲み過ぎて、その上お薬飲み過ぎて亡くなったんよ。」
聞いても、訳がわからないが、とりあえずはあの若く元気な彼女からは、想像できない死ではある。
「息子が亡くなりました。」
風の便りで、知り合いの息子さんが、大雪の日に、会社の帰りタクシーが行列で、家まで歩いて帰ろうとして、寒さの中で心筋梗塞で亡くなられたと聞いた。
50歳の若い男性が何で!と憤る。
そして、私の夫は、病院の食事を、元気になるために一生懸命食べて、誤嚥性肺炎になって、あっという間に帰らぬ人になった。
老衰以外は、死にまつわるどんな場面も、悲惨である。
どんな情報も瞬時ではいってくる現代において、次々起こる事件や事故に、
「またか!」みたいになってしまっている感もあり、怖い事である。
世の中、格差社会にもなり、老若男女誰もが億万長者になれる仮想通貨の世界。
アメリカン・ドリームのように、或る日突然、ヒーロー的存在になり、日本も、世界も、宇宙までも自分の手中にあると、大錯覚してしまう虚の世界。
抱えきれないお金で、命までも買えるわけでもなく、不治の病の宣告、乗り合わせた飛行機は墜落し、海外旅行でテロに会う。
どんな人も、「死んだら終わり」である。
「自分だけは助かるかも!」
と言う考えはそろそろやめて、「人ごとは自分ごと」を、肝に命じて行動する時代になったかも知れない。