最後まで残る人達

幸いな事に、私に近しい仲間達は、話せば分かる人達である。
意見が違って、エキサイティングするときもあるが、最後は静かに終結する。
何故なら、自分がこうしたい、こうしてほしい
というような問題ではないからである。
それぞれ、似ても似つかないような個性の集まりだが、一つだけ共通点がある。
それは、お金と自分の事を優先しない。
だから、皆お金がない。
名誉もいらないので、自慢話がない。
人と比べないので、差別がない。
そして、決して人の領域には入らない!が、鉄則である。
来るもの拒まず、去る者追わずなので、
結構、色々な人たちが横行するが、暫くすると消えてゆく。
色めいた話もなく、金儲けの話もなく、粛々と
自分のペースで生きているので、好奇心で近づいた人達は、がっかりするのかもしれない。
なんでも知りたい、聞きたいと思っても、
ベタな話も、人の噂や悪口もないので、面白くもない。
そんな、今時珍しい異空間が、私にとってはすこぶる心地よい。
どこから弓矢が飛んで来るかわからない社会。
一瞬で敵に回るような人間関係。
いつでも、災害や災難に遭うかもしれぬ世の中。
そんな時には、一目散に飛んできて、力を貸してくれる人達に囲まれて、生きている時も、死にゆく時も、安心と優しさの世界である。
お金でもなく、自分の事でもない人達だから、
遠くにいても、側にいる。
希望はあるが期待はない考えは、潔い。
そんな人達に、生きて出会えた事だけで、
「良かったー!」と、思える。