好きになる要素

「どんな男性が好きですか?」
今更、この歳になって、誰からも聞かれないが、もし聞かれたら即答出来る。
「必ず、何かのスポーツをしてる男性」
小学生の頃から、スポーツにたけた男の子が好きで憧れていた。
その時代には、文武両道の人は少なく、勉強ができるけど運動はへなちょこ。
運動抜群は、あまり勉強ができない法則にはなっていた。
現代は、勉強もできてスポーツもできる人も多く、その反対もある。
これだけテレビやネッで、スポーツ放映され、ヒーロー扱いになれば、勉強だけできても見向きもされない。
学生時代のボーイフレンドに、大学でラグビー部の人がいて、よく花園のラグビー場に観戦に行った。
しかし、私はルールもわからず、友人がどこにいるかも分からないので、試合が終わるまで本を読んでいたのを思い出す。
結構、1試合が長いので、文庫本一冊は軽く読破した。
「どうだった?」
と、聞かれても、観ていないと言い出せず、
「凄かったね!」
としか、言えない。
つまりはスポーツが好きなのではない。
スポーツマン好きの偏見は、今でも続いており、どんなガラの悪いおっちゃんでも、仕事の休みにサッカーやテニスを本格的にされていると、好感を持ってしまう。
男性は、社会のなかで、かなりの軋轢に苛まれ、仕事に追われ、経済活動を余儀なくされる。
そんなストレスを、青空の下で、大きな体育館の中で、無心に走り回り、本当の戦いの汗を流すスポーツは心身ともにリフレッシュできる気がする。
薄暗い中で、女性を口説いたり、美味しいお酒を浴びるのも、発散にはなるだろうが、後に身体に来たり、夫婦関係にもろくな事はない。
最近の若者達は、スポーツをするより、スポーツ観戦したり、ゲームで戦うことがいいらしく、
本当の汗を流すことがない。
また、ファミリー志向になり、単独行動はなく、家族揃って楽しむらしい。
昔の男性しか知らない私には、理解し難く、
それでも、ストレス発散にはなっているのかは、疑問である。
最強女子に、草食系男子、いろいろな個性の若者達が、新しい時代を作り始めてはいるが、
相手を好きになる要素は、無くさないで欲しいと願っている。
優しさや、尊敬は、好きになることからしか、始まらないのである。