大切な物もゴミになる。

欲しい物は、必ず買った。
そして満足し、楽しんだ。
必要なものは当然買い、計画にはないが、偶然出会いまた買った。
人間の物に対する欲求には、終わりがない。
新しい物、欲しかったものが手に入る官能の世界。
食欲、性欲、物欲は、人間の煩悩であり、
食欲は、過剰になると健康を害する。
性欲は、人格的な問題に関わるので考慮する。
しかし、物欲は、人に迷惑はかからない。
統計学的には、一人の人生で物を買う金額は、一億円は下らないらしい。
「ウッソー!そんなに買ってないわ!」
と、本人は感じてはいないが、相当なものである。
私も、結婚した時から、値札を捨てずに貯めていたら、あっという間にイカリスーパーの袋(かなり大きい)が、いっぱいになった。
さすが、ヤバイかもと証拠隠滅したのである。
男性の買い物は大きな物で、隠しようがないが、女性の買い物は身につけてしまえば、使ってしまえば、
「それどうしたん?」
と、家族に聞かれても、前からあったよと嘘ぶける。
そんな若い時の無茶振りも、最近は、物を見ても触発されず、減らす事に追われている。
食べる物も一汁一菜で、なんなら紙コップに紙皿でも良いくらいと思っている。
人間を楽しませるために作られた物も、今では、生活を脅かすほどのゴミと化している。
捨てるゴミを制御され、再生されて、国も本気で考え出した。
人間はどんなに増えても、死んだら一握りの灰になり、大地に還る。
しかし、物は持ち主が消えたら、ゴミとなる。
ましてや、燃えないゴミは、地球の自然形態までも破壊する。
人間が作り出した物は、人間が責任を持って解決しなければならないのである。