高齢者の力

70歳をとっくに越えているが、まだまだ、働けそうな人は沢山いる。
「じっとしてたらあかんから、毎日、どっか探して行く位なら、働きたいんです」
との訴えが、あまりに多い。
長年勤め上げた会社を辞めての、年金暮らしにどっぷり浸かって、最初の頃は旅行に行ったり、知り合いに誘われてイベントや食事に行ったが、そのうち飽きてくるし、お金も使うので、引きこもりがちになってゆく。
テレビを相手に、ほとんど動かない日々が続き、筋肉が落ちてゆくし、血圧変動するし、クチャネの生活。
気が付けば、足腰弱り整形に、認知が進んで心療内科
早目に気づいた人は、仕事を探して潜り込み、バイトであろうがパートであろうが、行くところもできて、その上お金も貰えて賢い生き方。
他人から見れば、そんな歳になって働かなあかんのは気の毒と映る。
私もそうであるが、働く高齢者はすこぶる元気で、ご満悦である。
小さな力でも社会の役に立ち、計画的な人生プランに乗っ取り心が安定している。
特に人を相手の仕事、訪問ヘルパーや児童の世話など、昔取った杵柄はしんどく無いらしい。
人手不足で、会社も成り立たなくて閉める時代に、まだまだ元気な高齢者が余っている。
それでも、年齢制限があったり、若い人達しか雇用しない会社もあるが、そんなこと言ってる場合では無い。
外国人労働者も悪くは無いが、それでなくても、借金大国で財源がなくて、日本の国民の保障もできない国が、他国の人達を充分見ることなど不可能である。
三浦雄一郎さんや日野原先生ほど、立派な事はできないけれど、お母さんが働いてる間、子供さんを見たり、病気の高齢者のお世話くらいはできますよ!」
と、いう高齢者はいる。
ただ、日本の社会が、世間の目が、世界からは遅れているのである。
と言うよりも、歳を重ねた人たちの知恵や知識に対して、尊敬の念が無いのである。
どんなに社会で活躍されていても、年齢と共に押し出されて行く制度に問題がある。
どこかで、姥捨山的な見方がある事が悲しい。
だから、もう一度リベンジする勇気をもてないでいる。
「まだまだ、使いもんになりますよ!」
と、言いたくなる時もある。