素直になれたら。

「俺なんか、いつ死んでもいいんや!」
神様に横柄な言葉を吐く人は、本当に死ぬのです。

医者の言うことも、家族の言うことも、ヘルパーさんの言うことも聞かず、
「ほっといてくれ!何にもしていらん!」
ベットの上で、腕組みして足を組んで、偉そうに叫んでいる。

何日も入浴しない身体からは悪臭が放ち、トイレにまで間に合わずに漏れた便で、不衛生になった部屋。
介護者は困り果てるのである。

孤独な上に、消化器の癌を患い自暴自棄となり、死に急ぐように自らブラックホールに向かうのである。

付き合いのあまりない妹が、
「お兄ちゃん、みんな心配してくれたはるから、明日、病院に行って!」
とお願いすると、しぶしぶ承諾。

その夜、その人は一人ぼっちで死んでいった。

身内であれ、他人であれ、人間としてほっとくことが出来ず、心配してくれている人が、一人はいる。

その言葉を、神様の声だと信じ、素直に聞けていたら、人生は変わっていたかも知れない。