夜、寝る前に3杯分くらいのコーヒーを立てて、冷蔵庫に冷やしておく。
次の日は、喉が乾けば、たっぷりのミルクを入れて、アイスカフェラテがいつでも飲める。
置けば、酸化するとか、カフェインの取りすぎとか言われているが、今更とか思いながら好きにしている。
高齢になったら、頑固になるとか、人の言うこと聞かないとか耳にするが、実は元々の性格であるか、理由がある。
昔から素直な人は素直である。
その人にとっては、高齢者全部と言われたら失礼な話である。
日常生活が困難になり、一人暮らしがままならず、かと言って家族は在宅で面倒見る気は、全くなし。
介護度がつき、身体状況、経済事情に見合った施設に入所させると、必ずと言っていいほど、不平不満が出て、家に帰るコールが連発する。
かなりの抵抗に施設も家族も振り回される。
食事だけは取るが、入浴拒否、集団リハビリ拒否、コミュニケーション一切なし。
本人曰く、足の骨を折って入院。
手術を終えて、退院出来るのかと喜んでいたら、リハビリ病院に転院して4ヶ月。
おかげさまで、なんとか身の回りのことができる様になって、今度こそ退院。
と、思っていたら、家の前を通り過ぎて、介護施設に直行。
「お義母さん!リハビリ頑張って、早く家に帰りましょうね!」
と、大嘘ついたん誰やねん⁉
最後の最後まで、
「あの人は、昔から頑固やったから、言うこと聞かんと生きてきたからねー」
と、人格まで歪められてしまう。
好きで頑固になったわけではない。
自分を守るため、家族を思っての姿勢で生きてきたし、言い訳などしなかっただけ。
「お義母さん、私には介護ができないので、施設に入ってもらえませんか?」
と、一度でも頭を下げてお願いしましたか?
と、言いたいだけ。
だまし討ちの様に、誰も知らない人たちとベットがあるだけの部屋に入れられ、何を言っても、「後でねー」と無視する介護員たちとの暮らしが、或る日突然始まったら、誰でも抵抗するでしょう。
頑固やわがままでは済ましてあげないでほしい。
何故なら、必ず、自分の立場を甘受して、諦める日が来る。
それを誰よりも、高齢者は知っているのです。