コンプレックスは沢山ある。

「ブスでも幸せになれる」
本が、出ているらしい。
なんと失礼な本だなと思ってしまった。

幸せにはなれない前提条件のように聞こえ、著者は、ご自分のことを謙遜して言われてるとは思うが、結局は、
「必死の努力で、幸せになりました!」
と言う話。

世間では、どこからがブスのボーダーラインかは知らないが、幸せ、不幸せはそんな問題ではない事を、長く生きてきた人間としては、言い切れる。

自分のコンプレックスの中に、顔の造作が問題であり、死ぬほどの悩みになっていても、方法は山ほどある。

医療も美容も進化を遂げて、私達高齢者のシワやシミまで綺麗に取れる時代になったが、人生の幸せ論につながるとは思えない。

そりゃ、女優になれるほどの絶世の美女に生まれたら、とても嬉しい!だけである。
で、幸せかどうかを考えれば、不平不満はそれなりに、別のところに山ほどある。

人間として、国も親も選べず生まれてきて、
人と出会い、出来事を越えて行く生き様のなかで、前向きに進んだり、立ち止まったり、深く落ち込んだり、高みを目指したりしながら、成長して行く。

若い時には気になる容姿も、歳を重ねていくうちに、淘汰されて行く。
そして、しっかりと、本当の幸せ感を味わい、何が大切かを知る日が来るのです。

人間は、そんな事で左右されるほど、愚かではないし、簡単な生き物ではないと思う。