スイーツの思い出

最近の若い女の子達を羨ましいと思うのは、豊富なスイーツである。
昔は、スイーツ専門店などなく、喫茶店のメニューにショートケーキやホットケーキがあったくらいである。

今は、ありとあらゆるスイーツショップがあり、ネットで調べれば、すぐに食べに行ける。
世の中に、こんなに綺麗で、美味しそうなお菓子があることも知らない時代に生まれた事が、残念で仕方ない。

「そしたら、食べに行けばいいやん!」
と言われても、遅かりしである。

まず、年寄りが可愛いスイーツを食べる姿が、
似合わない。
ホイップクリームや、カスタードクリームや、
ショコラやフルーツが載ったお菓子を食べれば、血圧が上がるか、糖尿になるか、ろくな事はない。

そして、何より、食べたーい!と思わなくなったのである。
ほんとに、悲しい事である。

学生時代、友人達と学校帰りに、三ノ宮のお目当のスイーツを、
「キャー!可愛い💕」
「素敵!美味しいよー💕」
とか、ギャーギャー言いながら食べるのが楽しかったのである。

スマホもなく、残す写真もなかったけれど、
美味しいお菓子だけは、忘れない。
甘い思い出だけは、心に大切に保管されている。