窓口のお姉さんはいなくなる

現場から、人が消えている。
ある日、突然、銀行の窓口業務のスペースが半分になり、ズラッート並んでいた女性社員が消えた。

大きな、ホームセンターやスーパーに行くと、
レジカウンターが減り、その代わりにセルフレジが出来て、お客さんたちがレジ操作。
ここでも、レジ係のお姉さんが消えた。

ファーストフードのカウンターにも、支払機が設置され、注文を受けて代金が決まると、自分で支払機を操作して、お金を払うシステムになった。

そして今回、旅行代理店のカウンター業務が、まさかの有料になったのである。
「なんだか、臭い?」
今まで、旅のことなら、国内、海外とわずに、
じっくりと、丁寧にプランを立ててくれていた相談料が、弁護士の料金並みとなる。

飛行機も、新幹線も、ホテルの予約も全てが、スマホで事足りる様になったら、確かに有料のカウンターには行かなくなる。
ツアーコンシェルジュも消えるかもしれない。

消費者が気がつかないうちに、着々と人間がAIに交換されていく。
キャッシュレスの時代になれば、カウンターも窓口も、そこにいたお姉さんたちは、いつの間にか消えるのである。

遠い未来において、人間でなければならない仕事はなんだろう。
笑顔のサービス業は、なんだか味気ないことになりそうである。

そんな時代に、多分、私は存在していない。