女性は買い物好き

「ためこみ症」という病気があるらしい。
物を買い過ぎて、整理ができず、ゴミ屋敷になっている人らしい。

買い物依存症」や、「適応障害」など、
最近はなんでも、メンタルな病名がつく。
失礼な話である。


昔は古い一軒家に住んでいたので、半端ないほどの大きな押し入れや納戸があり、いくらでも物が収納できた。

使おうと思った時に、ない!のは嫌で、家庭用品や食品は、早め早めに買い、いつ震災が来てもOKで備蓄は完璧であった。

民間避難所にするつもりで、自分の物というより、そんなことを想定しながらのもの集めであった。
当時は、バブリーな時代だったので、タッタカタッタカ、買っていたのを思い出す。


とにかく女性は、物を買うのが誰しも好きで、
買ってる瞬間は官能の世界である。
誰かの家で、痩せて見える下着や冷凍食品や化粧品の実地販売があると聞けば、こぞって出かけるのである。

夫にも子供にも、少しの後ろめたさがあるが、両手いっぱいの荷物を持ち帰り、
「アーア、また買っちゃった!」
と反省はするが、その場面では、狂気の沙汰である。

私などは、小物だけではなく、インテリアや家具などが好きで、どこに入れるの?というほど、簡単に購入。
お金もかかり、たちが悪い。

そして、断捨離時代に突入して、買取屋やリサイクルショップが流行り、年相応の整理をし出したのである。

断捨離しすぎて、足らずの物が出るほどではあるが、何故が、物などなくてもなんとかなるのである。
物が無くなったら!お客様が来たら!困ると思い込んでいた恐怖観念も、どこかに消えた。

テーブルのランチョンマットがなければ、綺麗なファッション雑誌を剥がしてのコーヒータイム。
揃った食器がなければ、バラバラのカップで、お客様はなお楽しい。

海外や国内の素敵なショップで、美しい物や好きな物を愛でたり、買ったりの贅沢が、審美眼を養い、高齢者の一人暮らしの生活を、シンプルで機能的なライフスタイルにした。

と思えば、人生の中で、たくさんの人や物に出会うことは無駄ではない。
今では、
「余分なものはないかしら」
と、捨てる物を探しているくらいである。