男と女のそり

男に大義名分があるように、女にもポリシーがある。

最初から掛け違えたボタンではなく、それぞれの行動には、深い意味があり、理解をしようとせずに、どちらも我慢を優先して、その場を回避する。

離婚する時には、罵詈雑言、恨み骨髄のような終わり方をするが、考えてみれば、一度は好きになった人である。

出会って、10年も付き合えば、相手の本性も見え隠れするが、今はスピード結婚が多いので、相手の内面にまで触れることはない。

男は社会の中で、城を建て、家庭を持ち、子孫を残すという大義名分がある。
女は、頼れる男の側で、新しい自分の夢を叶えようとする夢見る夢子である。

価値観も理念も違う二人が、目的も置かず、ライフプランも立てず、結婚というシステムづくりもしなければ、いつか、砂上の城のように崩れていくのは、当たり前である。

子供が、不始末をするようになれば、
「お前の育て方が、甘いから!」
夫が仕事に失敗して、お金がなくなれば、
「私や子供の事、どうしてくれんのよ!」
と、それぞれが相手に責任を押し付けて、叫ぶ!

人生の波を、どうあれ、小舟、大船で力を合わせて乗り切らねばならぬ時に、溜まった不満が噴出して、それっきりになる。
違う理由で離婚に至るのである。

離婚をしても、しなくても、長い年月が経ち、
振り返れば、大した問題でもなく、今、生きてることに感謝ができる。

どこまで行っても、男と女はそりは合わず、ずれは永遠である。
一人の人格を持つ人間として、離れて見ることができれば、良きパートナーとして継続できるのである。

男と女、二人のミッションが、成功しても失敗しても、精一杯生きた証があれば、良しとすればいい。
と、失敗した私は、私を許しているのです。