極端な、
冷たさと暖かさが、
ぶつかり合って、
春の嵐を、発生させる。
朝起きると、
脚がもつれるような感覚と、
鈍痛がする。
空を見上げれば、
巨大な低気圧が、蠢いて、
嵐の前の静けさである。
月形半平太が、
「春雨じゃ、濡れて参ろう」
と、言ったか言わなかったかは、
定かでは無いが、
そんな風流なもんでは無い。
ただの春雨では、終わらず、
キリキリと、吹き荒れる、
まもなく、襲ってくる。
世の中が、
待ち望んだ春の兆しが、
ほんの少し見え始め、
桜の蕾も、
チラホラと咲き出した矢先、
蔓延防止も解除になって、
「いざ、行かん!」と、
思っていた週末に、
鼻っ柱を折られてしまう。
何時、何処に、
どんな災難が降りかかるか、
想定外の出来事に、すっかり慣れて、
「それなら、ヤンピ!」
と、踵を返せる余裕ができた。
ロシアの侵略で、
砲弾、ミサイルの降る中を、
逃げ惑うウクライナの人々を、思えば、
春の雨、嵐など、
取るに足らない事である。