2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
囁くように、貴方の声が聞こえた。 「仕返しはしないの」 貴方の真っ白な美しい翼で、貴方は飛べるわ!と、言った私の言葉を制止して、 たった一度だけ飛ぶために与えられた、大切な翼を、今は使わないの。 悲しみのバルーンの中に、吸い込んだ貴方の思いを…
地響きのような雷と、突風と、大雨で、 嫌な予感がして、眠れない夜であった。 やはり、朝のニュースで、その爪痕は大きく、 報道されていた。 南海地震が、必ずくる!とほぼ断定され、生きていれば、「ああ、これが南海地震か!」と、 経験する日が来るでし…
今から思えば、10歳違うくらいだったのに、 あの頃は、えらく、おっちゃんに見えた。 まだ生きてるのかな? それとも死んでる? と、少々失礼なことを、考えてしまう。 生きていたとしても、かなりのおじいちゃん。 未だ、JR芦屋が、現在の様に開発されてい…
数ヶ月に一回、誰とも喋りたくない時がある。 携帯が鳴っても知らん顔。 何がきっかけになったのか、一度考えてみた。 一生懸命に、動く中で、1人の人の、なにげない言葉に、心がスローダウンしていく。 90歳を越えて、人様のお世話になり、 外出も、歩行…
介護保険が導入された当時、介護員養成講座の講義を、させて頂いた。 高齢化社会に向けて、新たなる有資格者を作っていく施策であった。 教室が満杯になるほどの受講者達の中で、すでに、病院や老人ホームで働いていた中年の女性達が、多く来られていた。 現…
地震のニュースを、かき消すように、サッカー一色にテレビが報道している。 暗いニュースが続く中で、心が高揚するような感動を、サッカー選手と分かち合う。 阪神大震災から始まり、日本の大半を、大地震が襲っている。 人も家も街まで失った現実を見つめな…
冷たい検査台の上で、冷酷なドクターが、 「ああ、これはあかんわ、ほっといたら一年持たんわ!」 体内に、ファイバーを入れられたまま、 友人は、死の宣告を受けた。 身動きできない身体は、氷のように血の気が引き、頭は燃えるように熱を放ち、口の中は、 …
「また、相談しとくね」 「考えて、返事するね」 「連絡するわ」 ものを依頼されたり、相談されたりした時に 気の弱い人、甘い人は、その場で断れなくて、 結局、こちらの頼みごとなどないのに、答えを出す羽目になる。 そして、頼んだ方は、 「あの人が良い…
「何言ってるかわからへん」 滑舌が悪く、この人大丈夫かな?と、思えるような政治家や、大学教授と言われる人達が、目に付く。 事件や事故が起こると、トップが出てくるが、びっくりする。 ほとんどが、かなりの、高齢者である。 確かに若い頃は活躍された…
芦屋川にかかる大正橋の近くに崇信幼稚園があった。 今から、70年程前の話であるが、夕方からバレエ教室が開かれていた。 家から、急ぎ足でも20分はかかり、車などなかった時代に、母に手を引かれて、暗い夜道を、3歳くらいからバレエ教室に通った。 小…
何故か、教壇や白板の前に立つと、 前に並んでいる人たちの表情が、よく分かる。 「さあやるぞ!」と思っている人、 「さっさと終わって!」と思っている人 様々であるが、私の講義は、まず自分開示から 滑り出す。 目が悪い為、近所の大きな犬に、人間と間…
「どんな字ですか?」と、聞かれて、 「えーっと、優秀の優です」 「優しい子と書きます」 小さな声で答える。 いつも、名前を聞かれて恥ずかしい。 優秀でもなく、優しくもないからである。 完全に名前負けしているのである。 同じ「ゆうこ」でも、裕子、夕…
死に逝く前に、人は皆、誰から愛されていたかを、誰を愛していたかを知りたいと思っている。 死を想定せず生きている時には、さほど考えなかったことも、老化や病いで倒れて、死を覚悟した時、深い魂との対話になってゆく。 本当に、夫に妻に愛されていたの…
美しい人に、美しい風景に、美しい出来事に、そして、美しい希望に、出会いたい。 歳を重ねるごとに、感動できることを、 強く求めるようになった。 自分の行動範囲も狭くなり、古くからの知り合いも、それぞれの事情もあり、縁遠く、 新たなる人間関係も希…
何年か前、地震が起こった時に、梅田からの電車に乗っていた。 今のように、個人の形態の警報はならなかったので、十三の駅で止まり、なかなか電車が動き出さず、ドアが何度も開いたり閉まったり。 皆、なんだろうというような顔をしていたが、 私は、ドアが…
少し、疲れ気味で、芦屋大丸の地下に、簡単に済ませるため、閉店間際に飛び込んだ。 にもかかわらず、やけに人が多く、食材もいつもと違う賑わいである。 尾頭付きの鯛の塩焼きや、豪華な握り寿司のセット、なんだかクリスマスのようなオードブルがならび、…
梅雨を追い抜いて、台風が猛威を振るっている。 昔ながらの、毎日しとしと降る梅雨は、 ここ数年、姿を消した。 いきなりの真夏、いきなりの大雨、いきなりの突風にも、最近は慣れてきた。 世界的にも異常気象と言われて、災害が頻発している。 東北の震災も…
「こんなにしんどいのに、まだ死ねんのか!」 真っ赤に充血した潤んだ瞳で、夜叉のように、怒っている! 10年ほど前から、肺気腫を患い、徐々に進行して、今では酸素を持ち歩くほどの持病となった。 家系は、九州の大名の末裔で、蘭学の発祥の地もあり、医者…
ほとんどの女性は、悪口が好きである。 子供達が、幼稚園や、学校に行ってる時間、 ママ友達は、いない人の悪口を言う。 親戚が、集まれば、嫁の悪口を言う。 一人が言い出すと、拍車がかかり盛り上がる。 悪口を言ってると分かった上で、 みんなで渡れば怖…
モーニングコーヒーを飲みたくなって、 いつもの、大丸の中の喫茶店に入った。 空いてる席に着いたら、後ろに見覚えのあるご夫婦? 「ちゃんと、右のポケットに入れて! 忘れんように行くのよ!」 狭い店の中で、丸聞こえである。 どうも、ご主人が、歯医者…
「結論と、回避する方法があるのかを、 まずは、話してもらえますか?」 経緯を、長々と説明している人に対して、 ポイントを知りたい相手がいる。 お互いに、離れていれば、何一つ問題もなく 物事は進むのに、向き合って会話になれば、 噛み合わない。 話す…
「幸せになりたい!と、思っている人は、 ある意味、我欲ですよ」 昨日、知り合いから言われた言葉が、気になりながら、かなりの疲れで、バタンキュー。 こんな風に、この歳になっても続くので、 時々、いつになったら楽になるのかしら? 幸せになるのかしら…
名だたる科学者も、学者も、名優も、 著者として、最後のくだりには、 必ず、愛を問うている。 福祉の世界に、長く、身を委ねていた私は、 「愛」には、深く触れては来なかった。 相談者の問題は、身体的なこと、経済的なこと、精神的なことが、ほとんどでは…
「私の為に、弟が、季節ごとに咲く花を、植えてくれたのよ」 リビングの窓から、見事に咲き誇る紫陽花が、 素敵な話とともに、目の前に広がっている。 枯れる前に、部屋のあちこちにも飾り、私にも、楽しんでと、切り花で頂いた。 数日後、 「もう、紫陽花を…
世界が大きく変わりつつある。 北朝鮮を巡って、大国はそれぞれ、国益に向けて、動き出している。 日本は未だ、政治家の虚偽の中、混迷中である。 今までのように、口先でくるっとまとめてポイにはならず、このままでは、世界の流れからは、はずれてゆくであ…
精神障害者雇用が、企業の中で、推進され始めている。 手帳があっても、なくても、精神疾患を抱えている人たちは、外からは苦しみが見えず、 普通に扱われて行くうちに、追い詰められて、 会社を辞めて行く。 身体の痛みとは違い、痛み止めの薬や、治療で、…
名前が良くない。 「老人会」に「婦人会」 何だか終戦直後のようなイメージである。 町ごとに、高齢者のために、市から助成金が出て、活性化を図る集まりである。 集合場所の福祉会館に行くと、20人位が出席しており、なかなかの盛況である。 見渡せば、確実…
世の中、まだまだ、失礼無礼がまかり通る。 私のような講師という職業だからなのか、 「先生、今度、こんなテーマで講演してもらえませんか?」 いきなり、電話で依頼してくる。 芸能界でも、会社を通してくるのが、ルールだと思いますが? ましてや、教育の…
間も無く、梅雨が来るからと、 満開になった庭の紫陽花が、真夏のような暑さに、ガックリと、首を落としてうなだれている。 一昔前は、天気予報など、「ヤン坊マー坊」だけであった。 最近は、各局のテレビが、競って、綺麗系や、イケメン風の天気予報士をそ…