女は灰になるまで、元気!

名前が良くない。
「老人会」に「婦人会」
何だか終戦直後のようなイメージである。
町ごとに、高齢者のために、市から助成金が出て、活性化を図る集まりである。
集合場所の福祉会館に行くと、20人位が出席しており、なかなかの盛況である。
見渡せば、確実に平均年齢80歳はいっている
全員、私も含めてばあさんである。
しかし、「元気!」の一言である。
席に着くなり、喋り出し、どこからスタートしたのかわからない。
誰が、幹事さんなのかも定かでない。
これが会社の会議なら、素晴らしい。
誰一人俯き加減の人はいない。
意見がありすぎて、まとめるのが大変なほど、
独りよがりで、自分勝手な世界である。
何故か、腹は立たず、思わず笑みがこぼれる。
まだまだ、くたばりませんわ!
地毛かカツラかはわからないが、歳とは思えないほどの真っ黒の髪の毛と、描きすぎるほどのお化粧に、示し合わした様に、薄手のはおりものに、日傘。
どんなに暑くても、生腕、生足のいでたちはない、
一通り、いい加減な報告が終わると、
みなさんが楽しみのランチタイム。
さすが芦屋の老人会。
出てきたのは、「たん熊のお弁当」に、銘菓のお菓子。
こんなに食べられへんわと言いながら、
皆、完食でした。
寿命、100歳は、なるほどとうなづける。
子供を育て上げ、夫を見送り、毎日時間があまりある人たちにとっては楽しみの「老人会」
もはや、自分の年も指折り数えることもなく、
「死ぬときは死ぬわ」と笑い飛ばす頼もしさに、安堵する。
病で倒れた重度の高齢者や障害者に、日々囲まれての毎日が続く中で、
「1日でも、長生きしてくださいね」と、
願いながら、お開きになりました。