美しい未来と出逢いたい

美しい人に、美しい風景に、美しい出来事に、そして、美しい希望に、出会いたい。
歳を重ねるごとに、感動できることを、
強く求めるようになった。
自分の行動範囲も狭くなり、古くからの知り合いも、それぞれの事情もあり、縁遠く、
新たなる人間関係も希薄である。
誰が見ても、聞いても、感動する美学や美徳は
テレビや本の中では、少なくはない。
振り返った視線の先に、うつむいた足元に、
何気に、キラリと美しく光るものと出逢いたい。
そのために、自分自身の基準となる見識が、
優れたものでない限り、美しさには、
出会っていても、気がつかず、通り過ぎてしまう。
枯れて行く様を、身体で精神で、認識しているにもかかわらず、この想いは傲慢なことなのかは、分からないが、
生きて、70年の間に、多くの涙を流し、苦しみや辛さに遭遇しても、尚も、諦めることをしなかった自分に少しだけ、誇りを持てるようになったかもしれない。
計り知れないほどの、悲しみを抱きしめた人たちに出会い、触れたことが、私の見識と教養に、なったとすれば、
残された時間は、美しさと出会える貴重な未来となる。
目の前で、繰り広げられて行く出来事を、目を凝らして、美しいものを探す旅であり、
また、私自身も、その中の登場人物になりたいと、願っているのです。