今の田舎は、「スマホ」で映えるが、心で映えず
昨日までの、
「GWの熱気」を、沈める様に、
夜明け前から、「春の雨」
ぼんやり生温かな空気が、
様子を見る様に、流れていく。
「少し動けば汗ばんで」
春とは思えぬ、暖かさ。
一瞬で、変わる空模様、
「女心と秋の空」と、いわれてきたが、
最近の春は、
同じ様に、しとしと降っていた雨が、
渦を巻いた強風が、竜巻になる、
「傘の形」を、成さないほどに、
「傘の用事」を、成さないほどに、
歪んだ傘を、大事に持って、
暴風雨の中を、走り出す。
美しい、
「自然の四季ある日本」が、生み出した、
俳句や和歌の、
最初の季語が、出てこない、
季節感は、どこかに消えた。
たぶん、
そんな、「失われた日本の風情」を、
街から離れた、田舎には、
残っているだろうと、
休みの日には、こぞって出かける。
行ってみれば、
地元の名物が並び、人、人、人
旅館に入れば、人、人、人、
昔の田舎には、
澄み切った青い空に、
鳶が、輪をかいて飛んでいる、
流れる清流には、お玉杓子が顔を出し、
桜並木に、菜の花畑は絵画の様。
今の田舎は、
「スマホ」で、映えても、
心で映えず、
写真が増えるたびに、消えてゆく。