凡人が知る由もない

虚空の暗闇の中で、

剥き出しの人格が、破壊され、

誰にも、悟られずに、

絶望の列車が、走り続けている。

 

凶悪な犯罪を、

犯す人の、

制御不能の魂は、宇宙の果てで、

自爆する。

 

凡人が、知る由もないが、

深い悲惨な歴史を越えて、

「小さな双葉」が、

知らぬ間に、

巨大な頭脳に育ってゆく。

 

仮想空間メタバースの世界、

選んだアバターが、忍び込む、

見失った現実世界の結界を、

飛び越えて、

コントローラーが、狂い出す。

 

花火の様に、

幻視幻覚が、現れては消えてゆく、

恐怖と不安は、

神の手すらも、跳ね除ける。

 

深い穴の底から、

氷の様な、冷たい手が、

貴方の差し出した手を、

しっかりと、握ったならば、

奇跡を、起こせるのだろうか。