聖なる武器

子女育成を理念に、

100年近く続く私学の女子高校生を、

教えて欲しいと、依頼された。

 

一般人や専門学生、大学生などは、

受け持った事はあったが、

「JK」は、初めてである。

言語は通じるのだろうか?

 

初日、第一声、

「ドアの扉は、きちんと閉めてください。

半開きでした。」

「トイレの紙が、下まで垂れ下がったまま、

きちんと切り口で、切ってください」

という挨拶にしたのである。

私は、生徒には、媚びません。

 

子女育成とは建前で、

想像以上に、曲者もいるらしい。

「ヤバイ先生」で、スタートしたのである。

 

お母さんを通り越して、

彼女達のお婆さんの年代。

大昔の自分が並んでるだけなので、

どおって事はない。

 

この世に誕生して、16年。

私から見れば、

皆、可愛い赤ちゃんに見えてしまう。

悪女になるには、まだまだ修行がいる。

 

男の先生は、どう扱っていいのか、

お手上げ状態。

清楚な美しいセーラー姿に翻弄されて、

男性目線が、見え隠れしている。

 

今の女子達は、環境的にも、母親からも、

「うわべの美しさ」に、力を入れる。

そのまま、AKB48路線である。

 

私がこれから教える、

医療や介護の技術が身につけば、

「意外性」があって、より魅力的。

うわべを上回る美しさを磨いて欲しい。

 

歪んだ社会の中で、

難しい人間関係の中で、

大人の女性としての、

聖なる武器になるのです。