高齢者のリハビリセンター

「心臓から」の、

溢れんばかりの血が、止まったら、

呼吸も止まる。

 

「あのとき」に、

心臓についた、小さな傷が、

心電図の上に、

リズム良く、現れる。

 

「あれ以来」

ストイックな生活は、

未だ、継続しながらの日常、

朝は、

リズムよく奏でる心拍数で、

目覚めてゆく。

 

「握りしめたハンドル」を持ち、

早めた足で、ペダルを踏めば、

スピードに、

血圧が、追いかけてくる。

 

「設定された」

30分の数値の中で、

私の心臓が悲鳴を上げる。

「6キロ走行」、

後ろから、

トレーナーの声が聞こえる。

 

「コックピット」みたいに、

メーターが並んだ

リハビリ用の自転車に、乗って、

心臓に、負荷をかけて、走り抜く。

 

「チイチイパッパ」の

デイサービスでもなく、

「筋肉美」を競い合う、

ジムでもなく、

「いつ倒れても」大丈夫な、

病院のリハビリセンターにしたのは、

正解だったと実感する。

 

もはや、

高齢者のロボットみたいに、

身体に機械をつけて、

化学的なデーターに、基づいて、

私のメカニズムが、

映し出されてゆく。