思う事から始まる仕事

まるで、感染映画のような現実に、

戸惑いと、不安と恐怖が襲って来る。

 

テレビで報道される、驚異の感染数、

映し出される、戦場の如くの医療現場、

それに反する、現実離れした政府の対策、

もはや、憤怒する元気も失せている。

 

医療介護の、

最前線にいる人達の中に、

私が教えてきた生徒さん達がいる。

 

高校生には、他者に貢献する意義を、

大学生には、有資格者としての誇りを、

一般人の人達には、生きている存在価値を、

メッセージしてきた事が、

私自身に対して、今、問われている。

 

教科書通りの概論、技術だけではなく、

リベラルアーツ教育に、重きを置いた講義。

一定期間の中で、

収まらない程の、カリキュラムを、

必死で学ぼうとする熱意に促されて、

共に歩んできた時代があった。

 

頭だけの学びではなく、

現場の経験の大切さを、推奨して来た。

人相手の仕事であり、

弱者、困窮者の人達から学び、

壮絶なステージを知る事から、

自分自身が見えて来る。

 

「崇高なお仕事」

「感謝される仕事」

「人を救える仕事」

では、決してない事を認識するために。

 

綺麗事を教えてしまったのでは?

言葉だけの講義で、終わったのでは?

と、思い返せば、反省しきりである。

 

ただひとつだけ、

「思う事から始まる仕事である」

と、伝えて来た。

逆境の中で、その言葉を忘れずに、

事に仕える、皆んなの姿が見えて来る。