人間関係で決まらない人生

「家族は、いますか?」

「いるけど、いないに等しい」

「親しい友人は?」

「いません」

「仕事上の仲間は?」

「いません」

という事で、この人は人間関係を作らない、

一人ぼっちの人と、想定される。

 

親子関係、

兄弟関係、

夫婦関係、

友人関係

師弟関係、

関係論として、不可欠なものと考えていた。

 

良好な関係性を保たなくてはならないと、

思い込んでいた。

嫌われる事なく、仲良く付き合うことが、

基本にあり、それを逸脱すれば、

人間としては、認可されない、

位の恐怖観念が、根っこにあったように思う。

 

今の様な「引き篭り」と言う形は、

少なかったので、いやでも何でも、

続行しなければならなかった。

若い頃から「自律神経失調症」の症状に、

悩まされていた。

今で言う「パニック症」だったと思う。

 

嫌いを好きに、恨みを愛に、不正を正義に

自分の心をねじ曲げていた事さえも、

気がついていなかったけれど、

知らない間に、身体は蝕まれていった。

 

それでも、生きて70数年。

相変わらずの一人ぼっちですが、

不幸せではないのです。

人から見て「絶対幸せ!」の形ではないし、

私自身もそれを望んでいたわけではない。

 

今から思えば、何もかもが大した事はなく、

良き人間関係が構築されなくても、

過去に、失ったものがあっても、

自律神経失調症になっても、

生きている証はたくさんある。

 

誰かが繋いでくれている関係性が、

私を不幸せにはしないのです。

隣の家のチビッコが、私の姿を見て、

「おばちゃん、行って来まーす!」

と、元気よく挨拶してくれた。

 

この子とは、隣人関係は上手くいっている。

だから、不幸せでは、決してないのです。