ミスでは終わらない薬害

水虫の薬に、睡眠導入剤が混入で、

命を落とされたとの報道を見た。

 

「世も末やわ!」

と、呆れてものが言えない。

「薬は、百害あって、一利なし」

と言う言葉はあるが、

それは、長く飲み続けている弊害の話。

 

水虫の薬に、全く別物の薬が、

どう混入したのか、想像がつかない。

恐ろしくて、何も混入していなくても、

飲んだが最後、副作用が出そうである。

 

友人のお母さんが、

市販の整腸剤を服用されて、

神経毒性で、半身不随になられた。

いわゆる、

キノホルムによるスモン薬害である。

 

元気になるために、飲んだ薬で、

いきなり、寝たきりの障害者に、

なるなど、考えもしなかった事である。

 

もちろん、

国からの補助金も、出ることにはなったが、

お金で済む問題ではない。

 

不祥事を出した企業の代表たちが、

お決まりの頭を下げて、謝罪をしていたが、

この人達こそ、命を預かる仕事をしている、

使命感は、ないのだろうか?

 

まだ、40代のお母さんが倒れ、

子供達の人生は、その日から豹変した。

お母さんを支える人生となり、

希望が絶望となり、

持っていた夢は、吹き飛んだのである。

 

「お母さんを助けたい!」との、

一途な子供の切ない思いで、

「自分のしたいこと」を、なくした人を、

後に、

サポートすることになった。

 

どんな事件も事故も、

一瞬で悲劇は終わらず、

悲しみは、本人だけでなく、

放射線上に、広がってゆくのである。