救わねばならない人

働く人も、

働かない人も、

土曜日は、嬉しい。

 

身体を休めるというより、

心が、癒され安堵する時間である。

 

季節も時間も、

狂った様に、スピードを上げて、

歴史を刻んでゆく。

 

変わらぬ日常の様に見えるが、

世界を見れば、

猛烈な歴史の、変革期の中にいる。

 

見上げる空が、繋がる先に、

地獄の様な非日常を、

過ごしている人達がいる。

 

ミサイルの音も、

崩壊した街並みも、見えないけれど、

今ある静けさが、

秒読み段階の、嵐を予測している。

 

人間の命を脅かす、

天変地異と等しく、

人間社会が起こす戦争は、

心を、えぐられる様な悲しみがある。

 

やられる側も、やる側も、

どちらも、

一人の、人間の中に存在している。

 

ミクロの様な、

私達の小さな世界にも、

たわいない出来事から、

諍いから始まる、小さな戦争がある。

 

外的作用から、

内的作用から、

いつのまにか、心が壊れていく。

止められないダムの水の様に、

日々、流れ続けている不安と恐怖。

 

「助けて欲しい」と、

訴えてくる人の、向こう側にいる、

加害者もまた、

救わねばならない人かもしれない。