「当たり前の一日」と、書かれた扉

「土曜の朝」は、

ゆっくりと、明けて行く。

「走り抜いた」一週間の疲れが、

溶けて行くまで、

真っ暗なまま、夜明けは来ない。

 

温かなベットの中は、

炊飯器の保温状態の様に、

ふっくらと、

ぬくもるまでは、開けることならず。

 

「朝駆けに見る夢」は、

夢と、現実が入り混じった、

リアルな物語が展開して行く。

 

恨みや、辛みや、

悲しみや、寂しさが、入り混じり、

「誰が味方」で、

「誰が敵」なのかを、

疑心暗鬼の心が、探している。

 

 

「心の鼓動」が、小さく鎮まり、

「脳の覚醒する音」が、聞こえ出す。

苦し紛れに、

夢を断ち切り、吐き戻す様に、

悪夢から、目を覚まして行く。

 

夢は、

ストレスを解消するとは、

聞いてはいたが、

寝ている間まで、重荷を背負った様に、

「気分が悪い!」

 

誰かの、

「起床!」と、指示命令の声がするが、

今更、

誰の言葉も聞く気はしない。

 

しかし、

薄目を開けた目から見えるのは、

私の心を、

見透かした様な言葉が、書かれた、

12枚の透明の扉。

 

今、

欲しい物、失った物、叶えたい事、

やりたい事。忘れ去りたい事、

好きな扉を選んだら、

「神様が叶えてくれる!」という。

 

私は、

12番目の扉をチョイスした。

その扉には、

「当たり前の一日」と、

書かれていたからである。