「未来列車」を、見送る人

「何歳まで、働く?」

と、友人と交わした言葉である。

最近は、

かなりの歳まで、就労は可能らしい。

 

一昔前は、

一般的な企業では、

「定年退職」は、60歳位で、

年金生活」が始まる。

老人のイメージであった。

 

と、そんな事は、

現代では考えられず、

60歳で、仕事を終えるなど、

「10年早い」

 

有資格者や、専門職なら、

「倒れる」まで、OKである。

私も、希望はあったが、

途中で、病気になり、

一旦、「仕事は卒業」した。

 

しかし、

身体も、元気になり、

なんだか、時間が勿体無く、

「さあ、復帰!」と、思った時には、

社会が受け入れる年齢を、

越えていた。

 

有資格者、年齢、経歴が、

そろった会社を、見つけて、

申し込むと、

現実的には、

「年齢」で、体よく跳ねられる。

 

この頃は、

ハローワークなどいかなくても、

「ネット」で、人材派遣会社に、

申し込んだり、

「オンライン」面接が、出来たりと、

非常に便利でスピーディーである。

 

この年齢では、

到底ついてはいけないが、

就職活動といえば、

長めの髪は、一つに括り、

アイロンのかかった真っ白のブラウスに、

お決まりのダークスーツの、

時代は、まもなく終わってゆく。

 

「多様性」が重視されて、

個人をアピール、

「進化して、進歩してゆく未来」へと、

人間までもが、変容してゆく時代、

 

私たちの時代は、過去となり、

若者達を乗せた、

「未来列車」を、

見送る人になったのである。