ハレ、ケ、ケガレ

お正月まで、後、10日。
目前にはクリスマスがある。
どこに行っても、人、人、人。
豊かな日本が垣間見える。
昔から、ハレ、ケ、ケガレという言葉があるように、繰り返しの一年である。
穏やかな日常もあれば、不幸にも、見舞われ、
それを吹き飛ばすための祭り事。
粛々と日々を生きて来た人間からすれば、
最近は、いつでも、どこでもイベント続きで、不安が残る。
「時代が違うからね」
と、諦めてはいるが、楽しいことばかりを追い続けている子供や孫を見ていると、
「なんかあった時には、大丈夫かいな」
と、心配する。
勉強しなくても、学校を不登校になっても、
何か一つ秀でていれば、億万長者になる奇跡の若者達。
脚光をあびる華やかなアスリート達。
そして、憧れの吉本の漫才師。
何がどうなっているのかわからないが、
固定観念が崩れてゆく。
老若男女、「今のうちに楽しんどこ!」
いつか来るかもしれない悲惨なこと、出会うかもしれない崩壊の、その前にと思っているなら、なんだか切ない。
私は、いつかそんなXデーが来ても、大丈夫と、心の中で、信じている。
それは、日本人の血統の中に、まだ崇高なものが残存していると確信している。
心配性の老婆心は、死ぬまで続くのである。