卯年に「亀」の歩みで、生きてゆく

同じ高齢者でも、

友人達の中には、

考え方も、行動も、

全く違う人もいる。

 

見ていて気持ち良いほど、

潔く、ポジティブである。

コロナ禍のなかで、

ワクチンも、

誰よりも早くすまし、行動する。

 

「来るもの拒まず、去るもの追わず」

誰とでも、屈託なく付き合い、

男性も女性も、

仲良くしていても、

次々と、入れ替わってゆく。

 

私の様な人間は、

職業柄、

「しっかりしている!」と、

思われがちだが、

実は、

「小心者」「神経質」「ネガティブ傾向」

三拍子揃って、生きている。

 

「細やかな気遣い」

「非常に繊細」

「深い思考」なら、

年相応の、

「配慮ある人物」となるのだが、

残念ながら、ほど遠い人間である。

 

長く生きていると、

自分の事も、周りの事も、

経験だけは、積んできたが、

知識や、見識は、頭の中だけで、

「持ち得る性格」は、変わらない。

 

「イケイケ、ドンドン」の、

若い頃は、

肉体も完璧、多少の傷も、自然治癒。

しかし、

「生身の身体」

長く使えば錆び付いて、

精神も、肉体もガタが来る。

 

今年は、「卯年」だが、

ぴょんぴょん跳ねず、

老いてゆく自分と、向き合いながら、

「亀」の歩みで、

ゆっくりと、

私らしく、生きてゆこう。

 

「産めよ増やせよ」は、国の為

未来の、

「人口減少」を、

懸念する政府、

「豊かな家庭」を、

望んでいる国民、

思いが、食い違っている。

 

一昔前の、

産めよ増やせよ」は、

「国のため」が、目的であった。

 

子供が、四人、五人など、

当たり前であり、

家族の幸せとは、

ほど遠いスローガンであった。

 

あれから、70数年、

政府は、

言葉は違えど、

国の為に、「少子化対策」を、

打ち出している。

 

子供製造工場でも、あるまいし、

人の人生、経緯があって、

多様性を、尊重される時代に、

「お金」がないから、

子供が増えないと、勘違い。

 

子供を作るために、

生きてきたわけでも、

人を好きになったわけでも、

結婚したわけでもないのである。

 

女性の社会進出を、推奨しながら、

「最近は、晩婚だから」

少子化になると、曰う、

めちゃくちゃな、政治家もいる。

 

「お金がないから」が、

根本的な原因ではない。

たとえ、貧しくても、

立派に、子供を育てる親達もいる。

 

先進国でありながら、

シングルマザーへの、

不平等な扱いや、偏見、

同性カップルへの、

結婚は認めずである。

 

「豊かな幸せ」とは、

人、其々、価値観は違うが、

子供を育てる為の、

「お金」だけが、

少子化」の、問題解決にはならない。

 

若者達が、

「この国に、生まれて良かった!」

と、思えれば、

子供達の、元気な声が、

何処にいても、

聞こえて来る国に、なるはずである。

 

 

 

 

 

 

 

「荒野に立った時」に、他人の事を思える

物騒な世の中になった。

人通りのある街中の、

「殺人事件」

 

人の家や、店に、

堂々と入り、金品を奪う、

「強盗事件」

 

「安全」と、思い込んでいる、

鍵のかかった、家の中で、

窓ガラスを、割られたり、

ドアを、壊されたりしたら、

もはや、逃げようが無い。

 

世界の中でも、

「治安の良い」日本ではあるが、

未曾有の混迷の時代、

狂気の如く、

人間の仕業の事件が横行する。

 

最近は、

医院や、店に入る時に、

躊躇するほど、

「防御本能」が、強くなった。

 

人間の悪意に満ちた、

犯罪は、

世界を震撼させたり、

一人の人間が、

「戦争」まで、引き起こす。

 

もっと、怖いのは、

震災や災害に襲われる、

「自然の脅威」であるが、

脳裏に微塵もない「危険予測」

日常も、命も、

一瞬で、喪失する。

 

他人事で終わる恐怖は、

月日が経てば、

脳裏から、忘れ去られてゆく。

 

今日は、

阪神大震災から、28年目。

たまたま、

家も崩壊せず、命も救われたが、

当事者であった。

 

歳月を経て、

我が身も、歳を取り、

恐怖の感覚は、薄れてゆく。

 

災害も、人災も、

そして、悲惨な戦争も、

地球が存在する限り、

繰り返されていく。

 

眼に見えない、ウイルスによって、

世界中が、パンデミックに陥った。

目覚ましい、

化学や医学の進歩すら、通用せず、

いとも簡単に、崩壊した。

 

微力な、

人間が出来ることは、

打ちのめされて

「荒野に立った時」に、

他人のことを思える、

「優しさ」と「勇気」が、

生まれると、信じている。

 

「お金」で「命」は、買えない

「先見の明」があるのか、

それとも、

「小心者」なのかは、分からないが、

我が国の、総理大臣が、

防衛対策に、世界を走り回っている。

 

ウクライナ侵略を、

皮切りに、

国際情勢は、大きく変わり、

いきなりの、

軍事対策が、密かに進んでいる。

 

敗戦国日本は、

「二度と、戦争はしません」と、

誓い、

「経済戦争」には、力を発揮して、

見事に、経済大国の狼煙を上げた。

 

悲惨な、焼け野原からの、

復活は、

世界中から賞賛も得たが、

羨望は、嫉妬にも変容する。

 

平和な時代には、

「お金」は、有効に力を発揮するが、

逆境の時代には、

「お金」で、「命」は買えない。

 

何処かの国が、

日本に、標的を定めて、

ミサイルの、スイッチを押せば、

悲劇の幕開けである。

 

「お金」をばら撒き、

「お金」で、抑え込んできた、

確約は、希薄であり、

果たされるのかは、疑問である。

 

「勇敢な」ウクライナを、

象徴するような、国民の結束が、

実現できるとは、

想像し難い状況である。

 

待てど暮らせど、

救援隊の来ない、

小さな島国が、消滅するのは、

時間の問題である。

 

それでも、

「大丈夫!大丈夫!」

日常が、

一瞬で、非日常になるなど、

観念の中から、排除されている。

 

心に打ち込まれた「銃弾」

「戦争」と言う、

言葉など、

70数年も、遠のいていた、

日本の日常。

 

「ロシアの侵略」

「台湾有事」

水面下の、闇の中から、

いきなり現れた現実に、

一般人の私たちは、戸惑っている。

 

繰り返されて来た、

震災や、災害には、

心の準備は、出来てはいるが、

 

メディアに映し出される、

ミサイルによる、街の崩壊や、

命を落として行く悲劇は、

認め難い現実である。

 

戦争による、「経済の混乱」

家族を、失った人たちの「精神の混乱」

希望を無くした、「子供達の未来」

働き場所を、「喪失した若者達」

 

壊れた街や建物は、

いつの日か、修復されるが、

心に打ち込まれた、

「銃弾」は、取り除けないのである。

 

他国の話、他人の話では無い、

自分ごとであり、

子供であっても、高齢者であっても、

その日が来る前の、

「シュミレーション」は、必要である。

 

誰にも、

「予測のできない」

歴史が、来るまでは、

静かに、懸命に、

生きていくしか無いのである。

 

 

 

 

 

 

 

メディア報道、

政府の

「太っ腹な大人」の背中

カラカラに乾いた、

心と身体が、

湿った部屋の中で、

潤ってゆく。

 

雨音が、

自律神経のバランスをとる様に、

乱れない朝が来た。

 

低気圧が、

日本列島を、鷲掴みにして、

楽しい休日は、二の足を踏む。

 

雨、風、ウイルス、

「何のその」と、

若者達は、

街に行楽に、繰り出して行く。

 

世界の、

ユニクロ」が、打ち出した、

衝撃的な、「給与アップ」が、

背中を押して、

「希望の風」が、吹いて来た。

 

大手の企業が、

6%、7%と、

「それってなんなん?」

みたいな数字を、超えて、

「40%」と、潔い数字を出した。

 

我が身可愛さで、

検討します、

考慮します、

と、執着から、逃れられない、

政治家や企業家達。

 

「もう、うんざり」と、

萎れていた時代に、

どうあれ、

最初に、花火を上げた人の、

実行力に、敬意を評したい。

 

少子化対策に、経済対策、

「ちまちま」と、

四苦八苦する前に、

若者達に、夢や希望を与えるのが、

国や企業の、すべき事。

 

清々しい、

「太っ腹な大人」の背中を、

若者達に、見せて欲しいと、

願っている。

 

 

 

 

「トライとエラー」を、繰り返す

傷ついた心を、

癒してくれるのは、

物言わぬ自然である。

 

温かな、太陽の光、

優しく吹く、風、

新緑の、樹々の香りが、

絶望から、希望へと誘ってゆく。

 

神様から、与えられた、

創造物は、

想像を絶するほど「すごい!」

 

愚かな人間同士が、

触れ合えば、

理不尽な言葉や、態度で

心を逆撫でされて、

擦り傷の様に「ヒリヒリ」と傷む。

 

誰かが、

そっと、掌に置いてくれた、

「治療薬」

柔らかな手触りが、伝わって、

再び、一歩が踏み出せる。

 

人間社会のこの世には、

完璧な事など、無いけれど、

「トライとエラー」を、

繰り返し、

ゆっくりと、成熟してゆく。

 

美しいと思える「美学」

澄み切った純粋な「美意識」を、

決して、失わず、

まっすぐ歩いていけば、

いつの日か、

人生の、「完成」に辿り着く。