あの山の麓を越える勇気を

目に見えないウイルスにより、

多くの命が奪われ、

今も、病魔と戦い続けている。

 

それに伴い、全ての計画は無効となり、

世界の祭典オリンピックも、

不確かなものになった。

 

また、経済は、前代未聞の落ち込みであり、

コロナが終息したとしても、

日本の経済が、持ち直すまでには、

5年の歳月がかかると予測されている。

 

もはや、

元に戻ると思ってはならないのである。

日本の国の制度も、経済も、

人間の暮らしも、仕事の形態も、

何もかも、変容せざるを得ない。

 

変容から進化へと向かい、

後戻り出来ない道を、振り返る事はない。

私たちが辿ってきた歴史は、

確実に切り替わる時が来たのである。

 

一昔前、

誰もが地方から都市へと流れ、

巨大な都市が、世界と競い合う国となった。

今は、川の流れに逆行する様に、

都市から、地方へと分散していく。

 

人間の暮らしが変われば、

働き方はリモートワーク、

学びは、オンライン授業となるだろう。

 

しかし、

置き去りにされていた地方は、

過疎化に見舞われ、

命を守る医療もなければ、

学びの学校もない。

 

また、暮らしに必要なものを購入する、

ショッピングモールもなければ、

なんでも揃う百貨店もない。

 

何不自由なく、

全てが、揃う世界から、

何もない、ゼロからのスタートである。

国はもはや、支援も協力もしない。

 

行った先には、何もなく、

誰も待ってはいない。

 

聖書の中に、「出、エジプト記」がある。

新しい新天地を求めて、モーゼが、

ユダヤ人を率いて、脱出した。

しかし、人々は、行けども楽園はなく、

モーゼに文句を言い、初心を忘れた。

 

これからの未来は、

人間が作り上げていかねばならない。

75年前、

形は違うが、何もないところから、

人々は立ち上がり、今がある。

 

次なる時代、

私達は、継続していかねばならない。

未来を背負う子供達の指針となる為に。

 

「どうなるんだろう」ではなく、

あの山の麓を、超えてゆかねばならない。

まだ、間に合うかもしれない。