部屋の中を流れる、
フュージョンの軽やかな音色も、
いつもながらの、カフォオーレの香りも、
緑いっぱいの地球の上に
まぶたを閉じて、横たわると、
生きてる心地よさが、伝わってくる。
誰も見たこともない空へと、
貴方を誘う。
貴方が開けた、青い扉。
遠い記憶の向こうで、交わされていた約束。
願えば叶うことを、
思い出せば、会える事を、
握り締めた掌の氷の涙が、溶けてゆく。
生きて、辿り着いたら、
「さあ、話そう」
長い旅の出来事を、
出逢った美学を、
温かな一杯のコーヒーを、飲みながら。
探し続けた貴方の「幸せのありか」は
貴方の中にある事を知る。
恥じる事なく生き続けてきた、
旅の疲れも、旅の傷も、
癒してくれる女神のトリアージ。
貴方の美意識が、
未来への想像力となって、飛んでゆく。
醜悪なものを見るだけではなく、
地球上にある、美しいものを、
探し続ける旅は、まだ、終わらない。