カーテンを、
「開け閉めする様」に、
人は、人を、好き嫌いする。
カーテンを開けば、
窓から見える景色は、
「汚れなく、美しい白銀の世界」
ずーっと見たくて、ながめている。
雨風が、窓を打ち、
歩けば、
「全身びしょ濡れ」になる様子に、
思わず、
カーテンを閉めてしまう。
「そんなん嫌い!大嫌い!」
に、なる前は、
「そんなんが好き、大好き!」と、
簡単に、好き嫌いで分別してゆく。
出逢うまでは、
どこで生まれたかも、知らなかった、
二人は、「運命の人」
奇跡の様に、出会い、
気がつけば、引かれあい、結ばれる。
ここまでは、
夢見た、ラブストーリーだが、
長く、一緒にいると、
二人は、「違う窓から」
「違う風景」を見て、涙する。
相手の、
さりげないくせや、
自分とは、違う思考、
「そんなの知らない!」
「もうやめて!」
「許せない!」と、
心模様が、転がり落ちてゆく。
多様性が認められた、
現代の、生き方のなかでは、
「貴方は貴方で生きてゆけば?」
「私は私で、生きてゆく」事が、
許される。
昔の様に、
嫌でも、一緒に生きていく、
祖母や母の時代とは変わって、
シングルマザーでも、
シングルファーザーでも、
国に認められ、支援を受けながら、
子供たちは、守られて生きてゆく。
社会の中の、
「不合理」に翻弄されて、
世の中の
「倫理観」が、津波の様に、
街を家庭を飲み込んでゆく、
「お金や財」が、
幸せの証に、塗り替えられてゆく。
「違うよね!」
貴方と、初めて会ったあの日、
深い、心の奥底で、
この人となら、
「二人で幸せを、創っていける」と、
誓ったはず。
耳元を、
「優しい風」が、吹いていたことを、
忘れなければ、
貴方の中に、
好き、嫌いだけではない、
崇高な感性が、残されている。