ちょっと、太っちょの三日月が、
窓から、覗いてる。
少し、笑顔で。
地球は、
バケツをひっくり返したみたいに、
大変な事になってるけど、
お月様は、変わらず美しい。
この世に生きて、
悲しみは、数えきれず、
苦しみは、途絶える事はなかったけれど、
月の光で、静かに、浄化されてゆく。
「もう、疲れたわ」
と、呟いた。
「もう、地球の終わりかも」
と、諦めた。
「もう、生きてるのがつらいの」
と、嘆いた。
月は、何が起こっても、
地球に、光を与え続けてくれて、
静かに見守っている様に感じる。
自ら放つものだけで、
人を癒し、人を救えるものは、
早々にはない。
「Give and Take」
を、信条に生きてきた人間としては、
甚だ、恥ずかしく思う。
医療の世界も、介護の世界も、
只、ひたすら、見返りを求めず、
「与えれる人」になる、使命感で貢献する。
今も、
その現場で、月の様に、
光を放っている人たちがいる事を、
忘れる事はない。