嫌味な先生

「さっさと席について、静かに聞け!」

と、担当の先生が、指示命令する。

 

「子女育成」を、目的とする、

女子校の先生の言葉に、

「こりゃダメだ」

 

専門の特別授業を、

高校や、大学で、講義することがある。

 

「女子校の男性教師は、

言いにくいことがあるんですわ」

と、愚痴をこぼされる。

 

トイレのドアが閉まってなかったり、

トイレが汚れていたり、

ペーパーが、垂れ下がっていたり、

と、気がついても、注意しにくいらしい。

 

生徒達の方は、

そんなおじさん先生を、

男性として、見てはいない。

私自身も、

女子校だったので、

生徒の気持ちの方が、良くわかる。

 

高校生でも、一人の女性、

「やらんかい!」みたいな言葉を、

使っていたら、

「そりゃ、言う事は、聞かんでしょ!」

と、先生に、注意したくなる。

 

「先生」になると、

偉くなった様に錯覚する先生が多い、

医者、弁護士、芸術家、教員、

何故か、政治家まで、先生と呼ばれる。

 

教えてもらうにせよ、

無料ではなく、

高いお金を払ってる。

「ありがとうございます」は、

先生が言っても、おかしくはない。

 

こちらも完璧な人間でもなし、

知識や技術を、伝えるメッセンジャー

「先生」と呼ぶかは、生徒が決める。

 

「好きなところに、座って下さい」

から、始まる授業である。

生徒達は、喜んで、

「好きな友人」を、選んで座る。

 

「皆んな、好きなお友達と、座るの?

嫌いなお友達とは、座らないの?」

と、問いかける。

私は、「嫌味な先生」である。