失うものなど、無かったら

人は、

長い人生の中で、

人、物、お金など、

沢山のものを、失ってきた。

 

理由や、経緯や、運命もあって、

自分の周りから、

いつの日か、消えてゆく。

 

人生が一本の道だとすれば、

失った時間だけが、

歯抜けの様に、道が途切れている。

 

ある人曰く、

「貴方は、何一つ失ってはおらず、

移動しただけです。」と、解く。

 

例えば、お金、

「全部使って、失くしたの」

と、言う人がいる。

燃えない限り、お金は無くならない。

何かを買ったのなら、

買ったものが、姿を変えて有るはず。

 

例えば、人、

事情があって、別れる事があっても、

何処かで、元気に、存在している。

それも「幸せに」

死なない限りは、生きているはず。

 

例えば、物、

貴重で、大切にしていた物を

事情があって、手放したとしても、

貴重な物なら、誰かの元で、

きっと、大切にされているはず。

 

あったものが、なくなると、

「喪失させた」事を、悔やんでしまう。

「失くしたもの」は、

別の世界に、移動しただけである。

 

「失ってしまった」と、

思い込んでいた悲しみ、寂しさ、

私があの時、こうすれば良かったと、

悔いる必要はないのである。

 

貴方から離れて、

不幸せに成っているとは、思えない。

「失った」と思い込んでいる、

悲しみや寂しさ、

 

解釈が違えば、

人生観まで、変わってしまう。

考え方一つで、

重い荷物も軽くなって、

また、元気に、歩き出してゆける。