「相談出来る人」が増えて欲しい。
生きて行く中で、
たった一つのボタンのかけ違いから、
負のスパイラルに落ちてゆく。
夢を持ち、希望に胸膨らませて、
向かった先に、
待ち望んでいたものはなく、
努力し続けても、成果が出ない。
その上に、
社会からの、厳しい評価、
周りの人間からの孤立が、重なり、
リアリティの世界から、
妄想の世界に、逃げ込まざるを得なくなる。
誰よりも、誠実で、
何よりも、堅実に生きてる人ほど、
たった、一度の過ちを、
許しはしない。
自らの身体に、鞭を打ち、
自虐的になり、
許せない自分を、追い詰めてゆく。
明るい光の前に、
自身を晒すことさえ、恐怖となり、
真っ暗な、闇の世界に委ねてしまう。
自分の意思も、自由もない、
人間も、自然もない、
非現実の世界に身を投じることが、
安楽な世界と、錯覚する。
時計の針が、止まった時間の中で、
限界を越えて、自爆する日を待っている。
許される事を、切に望みながら、
許さない自分が、立ちはだかる。
扉の向こうの、優しい言葉も、
差し出される温かな食事も、
思い込んだ観念が、否定する
自らの手で、
扉を開けない限り、
心の隙間から、見える一筋の光に、
触れる事はない。
「相談ができる場所」を、増やすより、
「相談できる人」が、増えていく、
世の中になって欲しい。