残ったのは「大いなる自由」だけ、

永く、生きていると、
「人間社会に、ヘキヘキする」時も、

たまにある。

 

親しい友人に、愚痴をこぼすと、

「加害者に、なった事がないからね」

と、笑いながら、いなされる。

 

断る勇気もなく、

父親から継いだ、大きな工場を、

「倒産のボタン」を、押して、

「木っ端微塵」にしたと言う。

 

売上、利益、お金を、

追い続けるだけの

「自由のない人生」に、

見切りをつけて、爆弾投下。

 

一瞬で消えた、

地位、名誉、お金、

友人、家族の人間関係。

 

しがみついていた、人々は、

「被害者」となり、

丸裸になった「加害者」に、

残されたのは、

「大いなる自由」だけであった。

あれから、20年、

身に付いた、知識と教養は、

ますます、磨かれ、

国と言う列車の後部座席で、

公務に携わる仕事に、就いた、

 

欲もない、金もない、家族もない、

人間には、

「神様が、助けてくれる」

と、笑いながら答えるのである。

 

執着の強い私などは、

禅問答でも、学ばなければ、

3秒以内に、

答えを出せる勇気はない。