娘時代みたいに「ケラケラと、笑ってる」

「幸せ」は、長くは続かず、

「不幸せ」は、長く居座る

と、言う言葉を、

昔どこかで聞いた様な気がする。

 

今になっても、

心から、その言葉が離れずにいる。

あの頃より、

「世界も、日本」も、無秩序になり、

個人の幸せ不幸せの前に、

地球自体が、バランスを崩した様に、

右往左往している。

 

個人的な、幸不幸を図れば、

他人から見れば、

苦労の連続で、

気の毒だなと感じていても

本人は、

「幸せ!」と、言い切る人もいる。

 

また、

「これ以上ない幸せ」に、

思える人も、

心に大きな、「不幸せの塊」を

抱えている人もいる。

 

私の周りは、

一見恵まれた人が、多くいたが、

何十年の付き合いの中で、

虚空のなかに、埋まっている。

 

数年前まで、

あれほど華やかで、

幸せを絵に描いたような人々が、

「歳」を重ねたことに、

「富」を失ったことに、

「家族」から離されたことに、

苦しんでいる。

 

「貴方は幸せそうね」と、言われると、

最近は、

否定しないことにしている。

「今は、貴方と会えたから、幸せ!」

と言うと、不思議そうな顔をする、

 

同じ時代を生きて、

今の様に、

何もかもが揃ってはいなかったけど、

「着る」お洋服も、

「食べたい」スゥィーツも、

「好きな人」に出すお手紙も、

みんな手作りだった。

 

瞼を閉じるだけで、

美しい髪を伸ばした、彼女の姿が、

浮かんでくる、

思い出話が、「幸せの証」となり、

蘇ってくる。

 

気がつけば、

二人は笑ってる、

あの時の、

娘時代みたいに、

「ケラケラと、笑ってる」

 

だから、

幸せは、探さなくても、

見つけなくても、

すぐ、側にいっぱいある。