どこかに自分を「置き忘れてきた?」

寝ぼけ眼で、

テレビをつけると、

画面いっぱいに、

地震の映像。

 

見渡せば、

自分の変わりない状態に安堵はするが、

「またかいね!」、

あれ以来、

揺れ続けている日本は、どうなるのか、

南海トラフの前兆」であっても、

パニックになるので、

ギリギリまで、「真実は言えない」

 

小さい頃

マンションの自宅の隣同士、

あれから、私も引越し、

彼女も、結婚、子育てで、

「気がつけば」、

50歳を越えていたという。

 

ビジネスライク的な、相談もあり、

ご夫婦で来訪。

お互い、

すっかり変わっているのに、

「ちっとも変わってないわ!」と、

勝手な感想。

 

ビジネスの相談ではあったが、

職業柄、

「夫婦の問題が山積み?」

二人を見ていると、見え隠れして、

先に、解決はこっち?かなと、

勝手に想像。

 

人生、誰しも、

50年をこえると、悲喜交々、

「いろいろあるさー!」

何十年前、

ピンポンとなるドアを開けたら、

「おばちゃん、お話ししていい?」と、

たずねてきた、可愛いお嬢ちゃまも、

今では、三人の子持ち母となる。

 

「紆余曲折」が、

姿にも現れて、

思わず、抱きしめたくなるくらい、

影が薄い。

家族を大切にして、一生懸命、

生きてきたら、

どこかに自分を、「置き忘れてきた?」

 

日が暮れるまでには、

まだまだ時間があり、

居座っている不幸せは、

春の暖かな風で、吹き飛んでいく。

 

受け止める覚悟は充分出来ている、

私に、

綺麗な瞳から流れる涙と、

重い口から、

言葉が流れ始めたのである。