女性が5人集まると、4人が、安定剤を常駐している。
持たないと外出できないと言う。
飛行機は乗る前から、薬を服用。
新幹線は、グリーン車で、窓の景色を見てれば
大丈夫らしい。
満員電車はやばいらしい。
口を揃えて言う一番苦手な乗り物は、
「バス!」らしい。
狭い、満員、拘束される。
旅行にバスは、「絶対、無理!」
突然、発作が起こり、呼吸が苦しくなる過呼吸、手足のしびれと拘縮、やたら眠いなどの症状は皆同じである。
病名は色々で、
「パニック症」
「適応症」
「アスペルガー症候群」
それぞれ、自分の病名を言うが、何故か、ドクターから、はっきり診断名を言われた事はないらしい。
元々、神経繊細な人がなるらしいと、口を挟むと、芸能人ならあの人この人、果ては、美智子様も雅子様もと、まるでお友達の様に話がはずむ。
次には、病歴何年、うつ病経験談も出てきて、ちょっとしたセミナー状態。
薬の名前が出てくると、大体、病気の分別がついてくる。
抗不安剤、睡眠薬、抗うつ剤、抗精神病薬など、出される薬で理解できるので、大変だなと思う。
本人は、薬があれば大丈夫感が強く、綺麗で元気な女性たちであるが、皆んな、ストレスを抱えている。
安心してもらうために、
「発作が起こっても、絶対死なないから大丈夫よ」とアドバイスすると、
「死にそうになる症状が発作やから、その時は
大丈夫なんて思われへん」と言われた。
確かに、と変に納得。
こんな風に、自分の経験や不安を、話し合える事で、安心があるのかも知れない。
人から傷つき、人から救われる病気である。