頑張らない時間

「お昼からテニスなんよ」

「ちょっと、サイクリングに」

と、友人たちが言う。

 

「アホちゃうか!」

とは言わないが、

「えーっ!熱くないの?」

 

ガンガンの熱さが良いと言う。

夏の光が、好きと言う。

真っ黒に日焼けした友人の顔を見て、

「健康な幸せ」を、分けてもらう。

 

暑いから眼が痛い、

暑いから脚が痛い、

暑いからしんどいの、

と言ってる私が、情け無い。

 

ブルーライトで眼を痛め、

運動不足で不自由に、

外出出来ずでストレスに、

なんでもかんでも、猛暑のせい。

 

眼を閉じれば、

青空の下、「カーン、カーン」と、

テニスのボールを打つ音が聞こえる。

野球帽にサングラス、

爽やかな風に乗った自転車が見える。

 

暗い、冷たい土の中、

モグラみたいに、籠もってる。

石垣島から届いた、

シークヮーサーの炭酸ジュース。

 

それぞれの夏が過ぎてゆく。

秋の風が吹く頃に、

お出かけしても、遅くはない。

頑張らない私が、いつも居る。