即、決断出来る人

水浸しの日本を、

NHKが、報道し続けている。

テレビを見ながら、食事をしているのが、

申し訳ない気持ちになるほど、悲惨である。

 

夫が亡くなるまで、住んでいた自宅を

事情もあり手放した。

築、70年は経ってはいたが、

平家のしっかりした昔ながらの家で、

広さは400坪ほどであった。

 

いずれは、

高齢者のシェアハウスにでもと考えたり、

大きな震災や、災害が来た時に、

避難所にしようと、大きな家具を購入したり、

食料品、日用品などを、備蓄していた。

 

春夏秋冬、

樹々や花々が咲き、風情があった。

その上、竹林があり、

毎年、筍パーティーを催し、

障害者の人たちや、お世話をする人たちに、

喜んでもらった。

 

自宅を施設にするのは、

言うは易く、行うは難しい。

色々手は尽くしたが、

「住宅地には、無理がある」

との見解で、断念したのである。

 

一生の間に、

何か貢献できることはないかと、

温めていた計画であったので、

今でも、後悔と惜しみがある。

 

今日のニュースの中で、

避難所がいっぱいで、

どこにも行けない人達のために、

遊技施設の駐車場を解放し、

避難所に提供された事を知った。

 

「そんな事する人、いるんやわ!」

嬉しかったのである。

人が困った時に、即、決断できる人。

そして、行動出来る人。

 

阪神大震災の時、

ダイエースーパーの社長であった中内さんが、

暗闇の中で、

「すべての店舗に、今すぐ灯りを!」

と、号令をかけられ、

震災に遭われた方の、光となられた話を、

思い出した。

 

命に関わる事態になった時には、

人間の本質が見えてくる。

私にはできなかったけれど、

「こんな人は、まだいるんだな」

と、ホッとした。