トンビが鷹を産んじゃったので、
母親の私は、肩身が狭い。
人は、
「喜ばなあかんでしょ!」
と言うらしいが、
鷹も鷹から生まれて来たかったと思う。
私から言わせれば、
鷹ではなく、「宇宙人?」と疑う事もある。
私が産んでるので間違いはないはずだが?
「何やねん!うちのオカンは!」
と、きっと思ってるはず!
仕事ばかりしていたので、
まともに育てた覚えがない。
致し方なし!
「明日から、イタリアに行って来るわ!」
「あっ、そうなん」
「大阪に店出すわ!」
「あっ、そうなん」
「東京に、本社移すから」
この調子で、20年が経つ。
息子のSNSを見つけて、
「へぇー、そうなんや、凄いなー!」
便利なものができて、
親子の会話は、無しで良し。
若い人達の魂は、ピッカピカ!
老いた私のように、
澱んでもいなければ、くすんでもいない。
大空に、自由に、飛び立って欲しい!
貴方は貴方の人生を、創造し、
私は私で、人生の後始末。
お互い、苦しい事も、悲しい事も
山ほどあったと思うけど、
トンビも鷹も、空を舞う鳥には違いない。