一人ぼっちのコンサート

最近、

良く音楽を聴く。

コロナ報道を聞いていると、

余計に滅入っていまうので、

切り替えれるのは音楽が、手っ取り早い。

 

若い頃に、夢中で聞いた懐かしい歌。

今なら涙も出ないが、

あの頃は、切実に涙した思い出がある。

 

特に、好きだったのは、

徳永英明さん、

彼の歌は、ほとんどが、成就しない愛の歌。

別れるために、人を愛するのかと、

思えるほどの自虐的な歌である。

 

玉置浩二さんの歌は、

突き抜けるような、情熱の歌。

この人の歌を聞くと、なんだか元気になる。

 

女性では高橋真梨子さん、

もう、やめて!と、言いたくなるほど、

暗く、切なく、しんどい!

しかし、なんだか、一番共感できたのは、

後に、彼女が鬱病であったことがわかり、

納得した。

 

もう一人の女性シンガーは、

中島みゆきさん、

神秘的で、宇宙的で、スピリチュアルな、

要素があり、

「催眠術」に、かかりそうな声であった。

 

「懐かしのメロディー」に、、

選択されるほど、皆、歳を召された。

もはや、テレビなど、華やかな場所では、

お目にかかれないが、

今でも、あの感性のまま、

過ごされているのだろうと思う。

 

何十年を越えても、

彼らには、「歌」と言う、

生きた証が確実に残っている。

伝えたメッセージが、人々の心の中に。

 

こんな殺伐とした時代には、

歌や音楽や映画など、文化的な事は、

本当に必要だと思う。

戦争、震災、非常事態、の時こそ、

一瞬の命が蘇る。

 

今は、残念ながら、

全ての灯火が、消えてしまった。

でも、自宅にいても、何処にいても、

小さなカセット、スマホ、パソコンの、

スイッチを入れさえすれば、

あの美しい曲が流れてくる。

 

ひとりぼっちのコンサートを、

静かな夜に、楽しんでいる。