気持ちの良い秋晴れに、
世界の悲劇を、
ついぞ、忘れてしまう程の、
日本の日常である。
社会から遠ざかり、
歳を重ねると、
少しずつ、人間離れして行く。
リアルな世界から、
スピリットな感覚が、
芽生え始めて、
直感的判断が、多くなる。
脳の機能低下により、
思考は、弱まるが、
身についた、
危険予測や、経験がものを言う、
のかも、知れない。
人間が持つ、「五感」
視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚は、
歳と共に、衰えて行くが、
インスピレーション的な、
「第六感」だけは、残存している。
人間関係も、希薄になり、
世間体も、重要度は、低くなり、
「高齢者」と言う、位置付けが、
心を、解放してゆく。
自分を、主張すると、
「頑固な年寄り」
「素直じゃない」と、
世間は、決めつけるが、
本当に、
言いたかった事、
やりたかった事を、
言える様に、なったからである。
長い年月、
散々、世間に晒されて、
「我慢と忍耐の人生」を、経て、
エンディングを、迎えた高齢者達、
願わくば、
残された時間の中で、
周りにいる人達が、
「そうそう、そうだよね!」
と、甘受してもらえたら、
有難いと、思えるのである。