開け放した窓から、
冷たい風が、吹き抜けて、
目覚めたばかりの、
温もりの、残った身体に、
何だか、心地良い。
無言のテレビが、
相変わらずの、報道を流している。
マグカップに、注いだコーヒーが、
冷えた心を、温めてくれる。
コロナ感染で、始まった、
負の連鎖は、収束の兆しはない。
変わらぬ日常を、装いながらも、
心を保っている。
近づいてきた、
クリスマスのイルミネーションが、
都会の夜に、
美しい光を、放っている。
同じ夜の帳の中、
電気も、水も、食べ物さえ、
無い国が、存在している事を、
忘れてはならない。
この状況下であっても、
美しいものを、愛でて、
美味しいものを、食し、
教育が、行き届いた、
豊かな国、日本である。
ボタンひとつ、かけ間違えれば、
一瞬で、
奈落に落ちるほどの、綱渡り、
「私達は、大丈夫」は、
不確かなものに、なったのである。
念じても、祈っても、
避けようも無い不幸が、
襲ってくる現実を、
心に留めて生きねばならない。
「人を救えるのは、人しかいない」
法則であるならば、
自分が、
「生きてる事」だけでも、
誰かの為に、
役に立つ日が、来るかも知れない。