「振り向きもせずに」悲しみを伝えてくる。

「大病」が見つかっても、

「ほっとくねん!」

「今更、無理やん!」

と、言う高齢者が多い。

 

「与えられた命」に対して、

もったいない話である。

生きたくても、

若くても、断ち切られる命もある。

 

あと数歩で、

ゴールが見えていても、

「奇跡はあるかも知れない」と、

思ってる人もいる。

 

特に、女性は、

寿命も、100歳ちかいので、

治療をすれば、

あと、「ひと人生、味わえる。」

 

松下幸之助さんも、

98歳まで生きられて、

作り上げた我が資産を放出しても、

「も一度、若さが欲しい」

との、話もあったとか、なかったとか、

 

医療も進歩して、

昔は苦しかった検査も、

今では、寝てる間に、おわって、

身体に負担もかからず、

治療にかかれる。

 

「早期発見、早期治療」で、

死にたくても、

「長生き出来る時代」になった。

 

至れり尽くせりの、

制度の中でも、

苦しい姿が、見えず、

声な声が、届かず、

不幸な結末となった、

若者達の報道が、

毎日のように、伝えられてくる。

 

「真新しい、美しい命」が、

戦争によって、

病によって、

心の闇によって、

夜空に消えてゆく。

 

もとより、

長い寿命を与えられた人々が、

自らの、命の絆を断ち切り

この世の境界線を、越えてゆく。

 

「振り向きもせずに」

止めようもないほどの

悲しみを、伝えてくる。