「誰かにお任せ人生」の歳

夜が早く、

ベットに横になると、

テレビを見たり、スマホをいじったり、

しているうちに、夢の中に誘われる。

 

50代の頃に悩んでいた、

不眠症」は、どこにいったのか、

トイレにも、起きず、

「死んだよう」に、眠っている。

 

「明かり取りの窓」が、

時計がわりで、

お天気の良い日は、

いつの間にか、

お月様が、太陽に変わって、

静かに、覚醒する。

 

「目が覚める前」に、

「脳が目覚めて」

いきなり、何十年も前のことが、

映像となる、

 

何故か、

楽しかったことは思い出さず、

反省と、後悔の連続で、

取り返しはつかず、

今更、

何もできなくなった事が、心、苦しい。

 

まだ、若く、

働いていた時は、

「もう朝!」と、

温かいベットから出るには、

「エイヤー!」と、気合いがいるが、

起きて仕舞えば、

「ロボット」のように、スイッチが入り、

一日の予定をこなしてゆく

 

歳を重ねて、

地球にベタ付きで、

「ゴロゴロ」しているせいか、

身体も重く、

「サッと」身を翻して起きることなどなし、

「ドッコラショ!」と、

心で掛け声がかかる。

 

風の便りで、聞こえてくる、

友人達の

病院に入院したり、

施設に入所したりの話に、

寂しさが頭をよぎるが、

 

「世の常」、「人の定め」は、

誰しも、避けては通れず、

頭の片隅におきながら、

生きては来たが、

 

「最終章の舞台」に投げ出されて、

ドラマの筋書きも分からず、

もはや、

「ハンドリング」も、できなくなったが、

誰にも頼らず来た人生、

 

一度くらい、

風が吹くまま、気の向くままの、

誰かに「お任せ人生」も、

良いかもしれないと、

思える歳になりました。