何故か、
14歳の時、
「親の結婚式」に出席、
花嫁は、
ウエディングドレスでもなく、
角隠しの白無垢でも無い、
60年ほど前の事なので、
記憶は、薄いが、
それ以来、
家の中に、「母と言われる人」が来た。
お互い再婚同士のカップルであり、
父は「不労所得者」
母は「医学博士」
なんとも、妙なる二人である。
「愛」と、「情」が、
どちらかにあれば、
「繋ぎ目」は、しっかりとできただろうが、
今に至っては、
付き合いのない
親戚家族と、なってしまった。
「チーコもユーコ」も、
なんの不自由もなく、不都合もなく、
「スクスク、スイスイ」と、
生きてきた女性には、見える。
世の中、
ほぼ、そんな人はいなくて、
「反対」と、認識していれば、
その後の付き合いに、問題はない。
親戚なので、
「流れる血統」も、
「歴史的背景」も、似ているが、
其々の、
違った人格、育った環境が違えば、
これ程、「距離感」がある事に、
驚かされることがある。
たった、一つ共通している点は、
すでに、
二人は、後期高齢者を越えてはいるが、
心の奥底にある「娘」が、
何一つ変わらず存在している。
女性達は、姿形が、
「婆さん」に移り変わる過程の中で、
新しい細胞に、
生まれ変わる瞬間がある。
いつの日か、迎え打つ、
「次なる人生」のために、
毅然と空を見上げる少女が、
そこにいるのである。