第十四話「アニメの主人公を教祖と呼ぶ」

「チーコ」が、

自宅に来ると言うので、

朝から、落ち着かない、

 

何度か来ているが、

まともに、

「辿りついた事」はない。

テラスハウスのような家なので、

形も色もそっくりである。

 

最初の頃は、

「隣の家」の鍵が空いていたので、

すっかりくつろいで待っていたらしい。

「結末」が、どうなったかは、

「想像を絶する」ので、

記述は致しません。

 

それ以来、

自宅から、阪急芦屋川まで、

10分ほどの商店街があり、

まっすぐ向かって、

目印の駐車場で曲がれば、

目的地であり、子供でも到着する。

 

工夫を凝らして、次の回は、

「着いたよー!」とメール連絡、

しかし、

待てど暮らせど、姿はなし。

携帯で連絡を取りかけたら、

どう間違っても、

「その道は通らんやろ」というところから、

姿を現した。

「アハハ、こんなとこに出ましたけど!」

と、屈託がない。

 

その次、来る時は、

「駅に迎えに行くぞ」と、決意して、

約束の時間より、少し早めに、

駅ににむかってると

遠くに見えてきた、「チーコです」

 

ニコニコしながら、

両手を、パタパタさせてま

内股で、走ってくる!

「お願い!こけるからやめてー」

其の後、どうなったかは、

「想像を絶する」ので

記述は致しません。

 

肝心の私は、電信柱の影で、

まるで、他人のように、

じーっと、隠れていたのである。

 

人間離れした「チーコ」の、

しでかした、笑いと出来事は、

歳のせいではない。

 

若い頃から、

地球に地に足つけず、

まるで、「蝶々の化身」のように、

飛び回っていた。

 

この罪もない、純粋な、

人を笑いに巻き込む「アニメの主人公」を、

「教祖」と呼ばずに、なんと呼ぶ?

 

こんな場面は、

「チーコとユーコ」の、

鼻くそみたいな小さな出来事である。

これから、浮きあがる、

「天変地異」の世界は、

漫画の世界にしかおこりえない、

 

「チーコとユーコ」のドラマは、

今から始まるが、

チーコは、ブログを見て言うのである。

この二人は、誰のこと???